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【トピックス】 8/4週 酷評を逆手に大きな宣伝…「宇宙戦争」にまつわるトピックスから考えさせられる話

  • 執筆者の写真: 黒野でみを
    黒野でみを
  • 2 日前
  • 読了時間: 5分
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今回のトピックスにおける重要(?)人物であるアイス・キューブ。ミュージシャン、ラッパーという肩書を持ちながらも、俳優として多くの映画作品に登場しており、その中でも私が印象的に思っているのが、あのジョン・カーペンターによるホラー『ゴースト・オブ・マーズ』(2001)であります。


この作品、実は私もあまり予備知識を持たぬまま映画館に入ってしまったという(笑)、個人的には自分の映画鑑賞歴の中でもある意味黒歴史的な作品である一方、どうも作品を見た時の衝撃が忘れられず、折に触れて何度も見てしまうものでありました。


作品としては「え?これがあの『遊星からの物体X』やら『ハロウィン』を作った人の作品?」と、後でふと思った覚えがあります。要はB級感満載、名匠ジョン・カーペンターがなぜこんな安っぽいものを…という印象だったかと。


作品のメインのイメージは、テラフォーミングが完了した火星。とは言いつつも、どこかの採掘現場を夜に多くの照明で照らして作った、みたいな安っぽさと、上質感をおぼえさせないロック調のサウンド、深みのない登場人物たちの設定など、とにかくグロシーンが目当てで作った、みたいな感じしか見えなく、最初に見た時の印象はあまりよくなくて、映画館で「はよ終わらんかな…」とか思っていた気が(笑)


ところが年月を経て今見てみると、「ああ、映画を作る人って、時々こんなぶっ飛んだものをバン!と出したくなるものなんだな」なんて感じたりしています。何かできないことより、今できることで頭の中のイメージを作り出し、ファーストインプレッションで見る者を「ドキッ!」とさせる、みたいな。この雰囲気に、今更ながらアイス・キューブってピッタリな印象だったな、なんて思っています。


ちなみにこの作品は若き日のジェイソン・ステイサムも出演。いろんな面でツッコミどころも満載で「楽しいホラー」であります。まだ見たことない人には是非お勧めしたい!


1. 8/4週の「ホラー映画」トピックス




さあ今回のトピックスは『宇宙戦争(邦題:「ウォー・オブ・ザ・ワールド」)』アイス・キューブ出演ということで注目も集め、プライム・ビデオで2025年7月30日より配信が開始されました


この作品、かなりの酷評が相次いでいる様子。8月5日時点でRotten Tomatoesでのこの映画のRottenスコアは0%とかなり厳しい評価。ところがこの作品、先週どこからともなく現れたHGウェルズのSF古典の新作における予告編で「想像以上にひどい」などといったキャッチコピーが実際に使わ大きな話題になっている模様です。


この作品は、エイリアンの侵略を「スクリーンライフ」という形式で描いています。この「スクリーンライフ」とは、文字通り映画のすべてがコンピューター画面上で展開されるというもの。近年の『アンフレンデッド』『Searching』『Missing』などの作品で使われている手法で、この作品のアイデアは、COVID-19のパンデミックをきっかけに生まれたといい、実際に撮影も各俳優陣がそれぞれ離れた場所でされたそうです。


で、実際にこの作品を見て連発する「ヒドイ」という評価が、どうも「そんなにひどいの?ではぜひ見なければ」みたいな流れになっている様子…果たして本当に言うほどひどいものなんでしょうかねぇ…ちょっと気になるところであります。個人的に思うところとして、「スクリーンライフ」という手法が業界的にはニッチな方向で、新しい潮流であるにもかかわらず成熟に時間がかかるのではないか、という現状があるような気がしています


その中で敢えて「宇宙戦争」という大きなテーマを「スクリーンライフ」で…というのは、かなりのチャレンジだったようにも感じられるわけです。アイス・キューブが出演していなければ、単なる実験映画で終わっていたかもしれない。今回出演して作品が出たことで「商業作品?」的な酷評となった、みたいな流れも見えてきます。


が、なんにせよ一度トライはしてみたいものです。ちなみにアマゾン・プライムの評価を見てみると星は3.5、そんなに悪くないんじゃないかな…


一方、同日に劇場公開となったNEONの新作ボディホラー映画『Together』は、公開初週に全米興行収入1,000万ドル以上を記録。


さらに『ラストサマー』新作続編は公開3週目を迎えてもなお、全米興行収入トップ10にランクイン、現時点で最終的に6000万ドルを稼ぎ出す見込みと、なかなかに好調の様子。


あくまで公開後の良し悪しや興行収入は単なる結果、そこで作品の本当の価値が決まってしまうわけではない…とは言いつつも、まあ作り手側からするとその変動はかなり精神的に響いてくるもの。



ビジネスという一面は逃げ切れないものでありますから。でも私としては、あくまで自分が目で見て受けた所感を大事にしたいと思っています。


ちなみに最近、YouTubeで「あの映画が酷評されたワケを考察」みたいなコンテンツが乱立、『宇宙戦争』やら、先日日本公開中止となった『M3GAN/ミーガン 2.0』がターゲットにされていましたが…


正直半分は興味を引かれつつも(笑)、「そんなのどうでもいいんだよ、あなた自身はどう思うの?ネット情報なんか検索する前に作品を見て、素直な感想を言ってみなよ!?」とか思うわけですけど…なかなか複雑な昨今でありますなぁ…




ってなわけで、次回もお楽しみに!



引用:


アイス・キューブ主演『宇宙戦争』が間違った理由で話題に(2025/8/5)


NEONのボディホラー映画『Together』が初週興行収入1000万ドルを記録(2025/8/4)


『ラストサマー』、世界興行収入6000万ドルに迫る(2025/8/4)



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