【トピックス&トレーラー】ホラーかわら版 7/14週 『プラクティカル・マジック』『ジャッジ・ドレッド』新作情報やSFホラー、アサイラム新作「サメ」情報などコアな情報満載!
- 黒野でみを
- 7月21日
- 読了時間: 10分

関東地方の皆さん、いよいよ梅雨が明けたとか。ここ広島は随分前に明けたはずが、先週は信じられないくらい雨が降ってみたり、今日はまたメチャクチャ晴れて湿気がジメジメと、かなり混乱する展開に。
こうしてみると、日本のよさとして「四季の移ろいに風情が感じられる」なんてことを言う人がいたような、いなかったような。しかしそんな風情なんて微塵もなく「ん?四季?ナニソレ?」みたいに感じられてしまう日が来てしまうのかも?なんてちょっと不安な毎日であります…
さて、今日は久々に与太話。今日取り上げるのは、日本における「Jazz」という音楽についてであります。
この音楽が好きな人がまあ日々常々思われることで、よくSNSの議論やYouTubeのネタとして取り上げられるマターとして「Jazzという音楽は、なぜ広まらないのか?」という議題があります。
この議題に対しまあ社会的な課題とか考え方とが、いろんなことを言われる人がいますよね。ただこの前、この議論にあまり出てこないポイントで一つ私が気が付いたことがありました。それは「日本におけるJazzの発祥」であります。
「日本におけるJazzの発祥」というとさまざまな説があるわけですが、例えば一つ、日本人が最もイメージできるであろう光景があります。阪本順二監督の映画作品『この世の外へ クラブ進駐軍』(2004年)という物語がありますが、この作品で描かれるJazzのイメージ。
いわゆる戦後、GHQの統治下にあった日本。進駐軍基地に設けられた将校クラブではJazzの演奏者の需要があり、日本の音楽家に「Jazzを演奏すること」が求められたわけであります。
Jazzという音楽に罪はないですが、当時の日本側の視点から見れば「敵対国の音楽を演奏させられる屈辱、しかも敵国の兵士が酒を飲んで管を巻いている席の前で」と、いい印象はなかったはず。それでも生きるためと、日本の演奏家たちはJazzという音楽にしがみつき、やがていつの間にか「Jazzの魔力」に取りつかれていったわけであります。
だから演奏していた人間はとにかく、日本という国の客観的な視点から見ると当時の「Jazz」という音楽は非常に印象がよろしくない。先述の映画ではストリップのBGMとしてプレーされていたシーンもありましたが、この時代にストリップのBGMなんて「Jazz」くらいしかなかったわけで、当然印象がよくない。こんな風にかつては日本のいかがわしい風俗事情と密接に絡んでいたこともあり、やはりあまりよい音楽という印象はなかったのではないかと思われます。
50~70年代には、日本各地に「ジャズ喫茶」なるものが多く作られたわけですが、ここにたむろする人に「不良」のレッテルを貼られる人もいたわけです。かつて「ロックは不良だ」なんて世間から非難された時代があったわけですが、なんとJazzは不良扱いとしてロックの先輩にあたったわけで(笑)。
こんな風に、日本では「Jazz」という存在がそもそも古くからあまりよいものとして認識されていなかった、という経緯があるのではないかと思うわけです。一方で実は「Jazz」といってもさまざまな音楽があるわけですが、全部ひっくるめて「Jazz」と呼ばれる音楽にまとめられることで、それらすべては、どこか日本人に残る潜在的な一つの視点として「よろしくないもの」「いかがわしいもの」と思われているのでは、と。
近年、国内ではさまざまにJazzスクールなる学校が爆発的に増えましたが、どうもこのような過去が日本の過去にはあった、という事実をどこか「見なかったことにしている」ようにも思えるわけです。この目を伏せた状態で「なぜ日本でJazzが広がらないのか」なんて言っている人は、何か隠してはいけない、大事なことへの対処が丸々抜けている気もして非常に「議論がかみ合ってないなぁ…」なんて考えるわけであります。
もちろん「アメリカで生まれたJazzという音楽の素晴らしさ」を説くことも大事かと思うのですが、一方で「かつて日本ではこのようにJazzが始まった。このことを忘れず、かつ新たな視点でJazzをとらえ、新しく衝撃的なものを作っていく」と、日本に根強く残る偏見的な空気をうまく整理していくことも必要なのではないでしょうか。
こんな風に「発祥時から続いている認識」の問題って、実はいろんなところに残っているんじゃないか?なんてこともふと考えたりしている今日この頃でありました。
さて、今回のトピックスは『プラクティカル・マジック』『ジャッジ・ドレッド』という旧作テーマの新作情報。続編と、もう一つも続編?ちょっと気になるところであります。
トレーラーは、あのデヴィッド・クローネンバーグ作の『ザ・フライ』を彷彿するSFや、アサイラムの新作「サメ」映画(!?)、真田広之、浅野忠信出演の人気ゲーム映画化続編など、要注目作品目白押し!
1. 7/14週の「ホラー映画」トピックス
今回1つ目のトピックス、まずは2026年9月18日に劇場公開となる『プラクティカル・マジック2』について。
本作の撮影が正式に開始され、ニコール・キッドマンが撮影初日からこの魔女姉妹の姿をインスタグラムで初めて披露。投稿された動画にはキッドマンは共演者のサンドラ・ブロックを抱きしめた様子が映し出され、「魔女たちが帰ってきた。オーウェン姉妹の撮影初日!」というキャプションが添えられています。
アリス・ホフマンの1995年の小説に基づいて映画化された『プラクティカル・マジック』。続編の内容はまだ明かされていませんが、ホフマンの『プラクティカル・マジック』シリーズの後期作品に基づいていると報じられているとのこと。
一方、続編ではサンドラ・ブロック、ニコール・キッドマン、ダイアン・ウィースト、ストッカード・チャニングが『プラクティカル・マジック2』で再び役を演じる予定となっていますが、前作に出演したエヴァン・レイチェル・ウッドは、ソーシャルメディアで自身にオファーがなく、続編には出演しないという旨の投稿があったとのこと。
ある意味同窓会的なこの続編作品。「できれば全員登場させればいいじゃねーか」という気もしますが、製作陣の意図にどんないこうがあるのか、気になるところであります。
二つ目は、ちょっと懐かしいなぁ、なんて思う人もいるかもしれません、『ジャッジ・ドレッド』であります。
『マイティ・ソー バトルロイヤル』や『ジョジョ・ラビット』で知られる『The Horrywood Reporter』によると、1995年のシルベスター・スタローン主演映画、2012年のカール・アーバン主演映画に続き、次回の映画版『ジャッジ・ドレッド』はタイカ・ワイティティが監督を務める予定となっているとのこと。
同誌では本件について「ログラインは非公開ですが、企画書では過去の映画版よりもコミックからインスピレーションを得ており、世界観の構築とブラックユーモアに重点が置かれていると言われている。また、楽しいSF大作でありながら、今の文化を反映させた作品を目指している」と報じています。
ちなみにこのキャラクターは最近「ジャッジ・ドレッド:メガ・シティ・ワン」というタイトルのシリーズでテレビに登場予定でしたが、どうやらそのプロジェクトは終了してしまったようです。
詳細は不明ですが、文面からするとどうもまたもリブート作品を立ち上げる様子。三回も同じ原作を映像化というのは果たしてどんな意味があるのでしょうか?もちろん「正義」なんて言葉の認識は時代により移り変わっていきやすいものでもあり、その度に解釈を変えなければならない者でもありますが、それを「ジャッジ・ドレッド」で示すのか…?このテーマって、ある意味難しい映画なのだな、と。
今回はここまで!
引用:
ニコール・キッドマン、『プラクティカル・マジック2』撮影開始に際し、セットからの最初のビデオを公開 (2025/7/18)
エヴァン・レイチェル・ウッド、『プラクティカル・マジック』続編には出演せず「私のコントロールや選択ではできなかった」(2025/7/14)
『ジャッジ・ドレッド』タイカ・ワイティティが新作映画の監督に決定(2025/7/17)
2. 7/14週発表の新作「ホラー映画」トレーラー
『The A-Frame』
2025年7月25日に劇場公開、8月5日にデジタルリリース予定
監督:カルヴィン・リー・リーダー
出演:ジョニー・ウィットワース、 ニック・ドダニ、 ダナ・ナメロードほか
概要、あらすじ:
「ある量子物理学者が、原子レベルの並行宇宙へのトンネルを作り出す機械を開発する。
機械の有効性を証明するため、実験用ラットを次元間輸送する実験を実施するが、その際に彼は偶然にも型破りな癌治療法を発見する。
彼は今、自らの研究の正当性を証明するため人間による実験が必要と判断し、被験者を募集する」
(From 「Bloody Disgusting」2025/07/18)
『Mortal Kombat II』
2025年10月24日より劇場公開
監督:サイモン・マックォイド
出演:カール・アーバン、アデリーヌ・ルドルフ、ジェシカ・マクナミー、ジョシュ・ローソン、ルディ・リン、メカド・ブルックス、タティ・ガブリエル、ルイス・タン、デイモン・ヘリマン、チン・ハン、浅野忠信、ジョー・タスリム、真田広之ほか
概要、あらすじ:
海外で大ヒットを記録した人気ゲームシリーズの映画化第二弾作品。
「ジョニー・ケージをはじめとしたチャンピオンたちが、地球界とその守護者の存在そのものを脅かすシャオ・カーンの暗黒の支配を打ち破るために、究極の、限界のない血みどろの戦いを繰り広げる」
(From 「Bloody Disgusting」2025/07/17)
『The Knife』
2025年8月15日より劇場公開
監督:ナムディ・アソムガ
出演:メリッサ・レオ、アジャ・ナオミ・キング、マニー・ジャシント、アマリ・プライス、エイデン・プライスほか
概要、あらすじ:
「建設作業員のクリスは、家族のために確固たる生活を築くためなら何でもしようと決意していた。
しかしある日の夜遅く、謎の女が新居に現れた事件により彼の計画は狂い始める。 警察が到着した時には、侵入者はキッチンの床に倒れ、ナイフを手に意識を失っていた。
事件の真相を解明するのは、揺るぎないカールセン刑事の手に委ねられる。 尋問の中、クリスと家族は互いの秘密を守ろうと心を一つにするが、彼らの選択は想像をはるかに超える重大な結末へと繋がっていく」
(From 「Bloody Disgusting」2025/07/16)
『Birthrite』
2025年8月8日に劇場およびVODで公開
監督:ロス・パートリッジ
出演:アリス・クレメルバーグ、フアニ・フェリス、マイケル・チャーナス、ジェニファー・ラフルール、ヘニー・ラッセル、オーウェン・キャンベルほか
概要、あらすじ:
「妊娠中の女性が疎遠の叔母から家を相続する。
このことをきっかけに、彼女と恋人は街を離れて新たな生活を始める。
しかし因果応報の借金が胎児の命を脅かす中、彼女たちは街の呪われた歴史の中で自分たちの居場所を知ることになる」
(From 「Bloody Disgusting」2025/07/16)
『Shark Terror』
2025年7月18日より劇場公開
監督:マリオ・N・ボナシン
出演:マイケル・パレ、サラ・リービング、ハビエル・デュランほか
概要、あらすじ:
アサイラムによる「サメ」映画最新作。
「クルーズ中に船外に落ちた若い女性が海岸に打ち上げられる。
負傷し、立ち往生し、サメに追いかけられる彼女を救うべく、母親は必至に奔走する」
(From 「Bloody Disgusting」2025/07/15)
『Whisper of the Witch』
2025年8月19日よりデジタル配信開始
監督:セリク・ベイセウ
出演:アルトゥール・ベシャストニー、マリアナ・スピヴァク、ソフィア・シドロフスカヤ、イーゴリ・グラブゾフ、セルゲイ・サフロノフ、ヴァレリア・コットほか
概要、あらすじ:
ロシア発の超自然ホラー映画。
「町外れの廃屋にティーンエイジャーのグループが侵入、その際に謎の悪魔が現れ、そのうちの一人が命を落とす。
事件の捜査に街から呼び出された刑事の一人は、この屋敷に取り憑く邪悪な力と関わりの深い人物で、マーデン屋敷の魔女の謎を解き明かそうと決意する。
蓄音機、祭壇、そして魔女のささやきが、過去と現在を衝突させる」
(From 「Bloody Disgusting」2025/07/14)
『Die’ced: Reloaded』
2025年8月8日に劇場公開、8月12日にVODで公開
監督:ジェレミー・ラッド
出演:イーデン・キャンベル、ジェイソン・ブルックス、ナイジェル・ヴォーナほか
概要、あらすじ:
ジェレミー・ラッドの短編映画『Die'ced』(2023年)の続編となる長編映画。
「ハロウィーンの夜、殺人鬼ベニーが精神病院から脱走する。
案山子の仮面をかぶった彼の暴れは、1980年代のシアトルを血まみれの悪夢と化す。 そして、一人の若い女性が彼の標的となる」
(From 「Bloody Disgusting」2025/07/14)
『The Occupant』
2025年8月8日に劇場とDECALからデジタル公開
監督:ヒューゴ・カイザー
出演:エラ・バリンスカ、ロブ・デラニー、スチュアート・グレアム、ヴァネッサ・イフェディオラほか
概要、あらすじ:
「妹を救おうと必死のアビーは、ジョージア州の奥地で危険な仕事を引き受ける。
ところがミッションの際にヘリコプターが墜落し、山中に取り残された彼女は近くから無線で連絡をくれた謎の助っ人、ジョンを通して希望を見出す。
彼の導きに従って過酷な状況の中を進むアビーだが、奮闘するも現実感覚が揺らぎ、ついには不可能な選択を迫られる」
(From 「Bloody Disgusting」2025/07/14)
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