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【トピックス&トレーラー】ホラーかわら版 6/2週 「ファンタジア国際映画祭」今年も日本期待のホラー作品登場!&ゾンビ映画のあの「聖地」が危機に…

  • 執筆者の写真: 黒野でみを
    黒野でみを
  • 3 日前
  • 読了時間: 13分

いよいよ雨の時期到来!であります。私の住む広島も昨日、天気予報で「梅雨入りしたようだ」という気象台の報告で、梅雨入りしたのだろうという認識。本日は朝からなかなかの強烈な雨が続いており、暑さがしのげるなぁという一方でジメジメした毎日を送ることに、ちょっと気分がげんなりという感じ…まあ、夏に向けて体力を温存、と前向きに考えるべきですかね。


「バナナはおやつに入りますか?」


ちまたでよく昔を懐かしむように語られるジョークですよね。

これを見て「なんのこと?」と思われる方もおられるかもしれないので、解説します。これは小学校の遠足を控えた学級における、先生に向けた小学生の質問であります。


その昔、学校のカリキュラムとして行われていた遠足で持っていくことが許されたおやつ。当時このおやつは金額によりどれくらいまで持っていくかことが許可されるかが決まっていたといいます。


この決まりに対し少しでもたくさんのおやつを遠足に持参すべく子供たちはあれやこれやと策を練っており、その一つの案としてバナナを「弁当のおかず」として少しでもおやつの限度枠を稼ごうという考えで質問した、というのがこの文言の始まりだったようです。


時期としてはちょうど昭和のころでしたでしょうか…いや、平成の時代にもあったのでしょうか。知っている人がいれば、ぜひ教えてくださいね。ただ私自身の記憶に「そんなことがあったっけなぁ…」と記憶があやふやであることと、1985年に放送されたドラマ『もしも、学校が…!?』に小学校の先生役として出演していた山本コウタローが、当時劇中で「今じゃ誰も見向きもしなかったバナナが、僕らは大好きだった」なんて歌いながら言っていたことから、どうもこのおやつの「金額上限制」は80年代かそれ以前が最後のようにも思われます。


その意味で冒頭の文言は、ある意味昭和を懐かしむことができる文言の一つではないかと思えるわけであります。西暦2000年を越えて生まれた方からすると「なんのことだ?」という感じでしょうね。そもそも遠足という行事自体が、学校行事として行われるのもハードルが上がっている近年。おやつがどうのこうのとイマドキ言っている子供たちがいるのか。「おやつの金額上限」なんて、全く意味不明であります。


これを時代的な空気感で考えると80年代初頭、70年とかいう時代は。日本国内においてある程度高度経済成長が浸透し、さらなる成長を即すべく決まりというところでやたらと閾値みたいなものを設定しておくことが進んでいたのではないか、と。


たしかに「通例的な懸案事項があり、大量に案件を処理していく」という状況の上で、こうした閾値を設定していくという方向性は、適切だったのかもしれません。しかしそもそも、この閾値を設定した意味は何だったのか?それが今となってはあの「おやつの金額上限」という決まりが何の目的で存在していたのか、そこがそもそもすっ飛んでしまい、違和感しか残っていません。だから冒頭の文言も、私にとっては懐かしいというよりはある意味風刺的な意味合いで頭に入ってくる感覚があります。


なんかどうでもいい話のようですが、この話が気になったのが実は今ホットな話題である「備蓄米放出」に関する報道を聞いてからであります。テレビでは古古米が2000円台で放出され「やっと買えた」と喜ぶ人の姿が映し出されているわけですが、これで米不足問題が解決しつつある、などと人々に安心感を植え付けようという考えなのか?と逆に不安がよぎるわけであります。


そもそも米の値上がりなんて…ここ数年の値上がりもたしかに異常なほどの急上昇でした。でもそれ以前でも値上がりは続いていたわけであります。まだ私が東京にいた数年前、首都圏で買う米の高さにはすごく驚いてあまり買わなかった記憶があり、随分と前から高騰傾向はあったような気もします。


一方で世にはびこった炭水化物ダイエットブームで、「米はある意味砂糖と同じ。食べてはいけない」などと「米を避ける」ことを叫んでいた人もいました。そんな中で「米がなくて本当に困っているのか?困っている人がそんなにたくさんいるのか?『パンを喰えよ』とか言っている人はいないのか?」などと疑問がどんどんと湧き出てくるわけです。


そして、備蓄米。あんなに出し渋っていた米を結果的に現在は大放出。これに対してはそもそもここで米をめぐって展開しているお金のやり取りって何なんだろう?とか、災害があった際に放出しようと貯めていた米だけど、ここで災害が起きたら大丈夫なのか?とか。日本のコメ事情に関する謎がいろいろとほじくり返され、「備蓄米」という制度って、そもそも何だったのだろう?という疑問があの過去の「おやつの金額上限」制とダブり、妙な気分となったわけでありました。


なにか私一人でどうすることもできないような不安を抱えながら、今日もお茶碗に申し訳なさそうに盛られたご飯を毎日チビチビと口に入れている今日この頃でありました(笑)。なんだかどうも話の整理がややこしくてすみません…


さて、今回のかわら版。トピックスは少なめですが、そのぶんちょっとボリュームがあり読み応え十分!あの『ドーン・オブ・ザ・デッド』の「聖地」にまつわるトピックス、そして北米最大のジャンル映画イベントに登場する日本映画情報であります。


トレーラーはクライミングが舞台のサスペンス、「野っぱらの『SAW』」的なサスペンス(笑)、そして心霊系、コミカルとバランスのいい布陣であります!


1. 6/2週の「ホラー映画」トピックス



今回1つ目のトピックスは、ゾンビ映画の金字塔『ドーン・オブ・ザ・デッド』にまつわる、あの場所について。


映画を撮影したモンロービル・モールが、最近世界最大のスーパーマーケットチェーンであるウォルマートに売却されたとのこと。ウォルマートはこの物件の今後の計画をまだ明らかにしていませんが、ホラーファンからすればその「聖地」が失われるという懸念が出ています。


この事態に対し、作品で主人公ピーター・ワシントン役を演じたケン・フォリーは、Xでモンロービル・モールの将来について情熱的な意見を述べています。


「この場所は何百万人もの人々にとって大切な場所です。


今、大手小売店がそこに建て替えようとしています。問題は、モンロービル・モールが歴史的建造物となるための要件を満たしているかどうかです。歴史的建造物とは、人々の人生において重要な位置を占めているために訪れる場所です。それは、私たちの歴史に大きく貢献したことにより、名声と知名度を獲得した建物や場所です。


モンロービル・モールは歴史的建造物に該当しないかもしれませんが、その歴史を見てみましょう。ワシントン記念塔やリンカーン記念堂、そしてもちろんラシュモア山ではありません。しかしあえて言えば、アメリカの多くの歴史的建造物よりも多くの観光客、観光客、そしてファンがモンロービル・モールを訪れ、称賛していると言えるでしょう。



このモールは1969年に消費の中心地として建設されました。

1978年、ホラー映画のジャンルの様相を一変させた革新的な映画監督ジョージ・ロメロが監督、リチャード・ルービンスタインがプロデュースした映画『ドーン・オブ・ザ・デッド』が制作され、その大半がモンロービル・モールで撮影されました。この映画は世界中で大ヒットを記録しました。『ドーン・オブ・ザ・デッド』はホラーファンにもそうでない人にも見られました。それまでに誰も見たことがなかったユニークな作品でした。


もちろん『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』も注目を集めていましたが、『ドーン・オブ・ザ・デッド』に勝るものはありませんでした。リチャードとダリオ・アルジェントは、この映画をドライブインシアターやアートハウス、特に深夜上映の映画館など、あらゆる主要映画館に配給しました。


正確なスクリーン数はわかりませんが、膨大だったことは確かです。私は個人的に、ニューヨーク市マンハッタンの3か所で鑑賞できました。国内外のあらゆるコミュニティで上映されました。全国的なテレビ評論家は皆、この驚異的な映画を放送で取り上げ、高く評価して推薦しました。



ファンはこの映画を祖父から息子へ、息子から孫へと受け継ぐ通過儀礼として大切に保存してきました。


この小規模な低予算映画はほぼ 3週間、Variety誌の売上トップを飾りました。前代未聞です! この映画は世代に影響を与えました。映画は非常に人気があり、ファンは、すべてが起こった場所を見るために「ザ モール」を世界中から訪れます。何十年もの間、「ザ モール」の所有者はゾンビ ウォーク、コンベンション、有名なホールのツアーを寛大に許可してきました。ジョージ ロメロの映画と地元ピッツバーグのエキストラと俳優の幹部は、そこで称賛されています。


ジョージ ロメロの映画に参加した人なら誰でも、「ザ モール」への忠誠心を否定できません。「それを作れば、彼らは来る」そうです。そうです、彼らは世界中から敬意を表しに来ます。おそらく、ジョージの胸像とリビング デッド ウィークエンド ミュージアムのための場所を確保する必要があるでしょう。



私はこの歴史の一部です。ですから、もちろんこの聖地の保存を求める声に加わります。このメッカ、大聖堂、寺院の存続のために戦っているのです…少し大げさかもしれませんが、多くのホラーファンにとっては、どんなに奇妙に聞こえても、象徴的な意味を持つのです。歴史的建造物にするかは、私の判断ではありません。


少し無理が​​あるかもしれませんが、これほど世界的な関心を集める場所はそうそうないでしょう。

ウォルマート(新しい入居者)は、作品の歴史に敬意を表し、ジョージ・ロメロの胸像を建て、生ける死者の博物館を併設するかもしれません。そろそろ私の考えを共有する時だと思いました。耳を傾けてくれる人がいれば幸いです」


ちなみに本件に関し、この場所を保存するためにオンラインで請願書に署名することができるとのこと。日本からの署名が有効化は不明ですが、熱い気持ちがある方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。


そして二つ目は、アメリカで行われるイベント『ファンタジア国際映画祭』について。


この映画祭はカナダ東部に位置するケベック州最大の都市モントリオールで開催される国際映画祭。1996年にジャンル映画祭として始まり、現在では北米最大のジャンル系映画祭として多くのファンからの注目を集めています。


また映画祭はジャパニーズホラーを北米に紹介する先駆けとなった映画祭であるともいわれており、2025年で第29回の開催を迎えます。全ラインナップは7月上旬までに発表される予定ですが、6月4日に行われた第二弾の情報公開で、オープニング作品としてアリ・アスター監督の『エディントン』が公開されるほか、注目の日本映画プレミア上映情報も報じられました。


まずは三池崇史監督の新作3本。7月7日よりテレビ東京などで放送開始となる『ニャイト・オブ・ザ・リビング・キャット』、1月に日本で公開された『BLUE FIGHT~蒼き若者たちのブレイキングダウン~(英題:BLAZING FISTS)』、6月27日に日本公開となる『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男(英題:Sham)』が上映されるとのこと。海外での反応が非常に気になるところであります。


一方、注目は下津雄太監督の新作。映画『みなに幸あれ』にて「第1回日本ホラー映画大賞」で大賞を受賞した監督の新作は『NEW GROUP』一人の女子高生が奇妙なカルト的な精神によって周囲の人々が次第に無知な信者へと変貌し、単純な体操を悪夢のような死の舞踏へと変えていく様を目の当たりにする様子を追った物語。主演を山田杏奈が務めるとのこと。こちらも今後の動向に注視していきたいところであります。


また豊田利晃監督の『次元を超える』(英題:TRANSCENDING DIMENSIONS)も要注意の作品。豊田監督が手がける『狼蘇山』シリーズの新章にあたる作品で、第54回ロッテルダム国際映画祭のHarbour部門に出品、世界初上映となったこの日の公開は、ワールドプレミアのチケットが早々にソールドアウトとかなり注目を浴びていた様子。窪塚洋介松田龍平のダブル主演、他のキャストにも芋生悠、東出昌大、千原ジュニア、渋川清彦と実力派が出そろっています。


ちなみに以下は、昨年の映画祭のトレーラー。この映像だけ見ても、ジャンル映画ファンとしてはワクワクしてきますな。



今回はここまで!



引用:


ホラー界の巨匠ケン・フォリーが『ドーン・オブ・ザ・デッド』モールの保存を訴える(2025/6/5)


ファンタジア2025第2弾にアリ・アスター監督の『エディントン』と三池崇史監督のトリプル・スレットが参加(2025/6/4)


その他参照

「Fantasia Festival」

「ファンタジア国際映画祭・ガラコレクション」

豊田利晃の「次元を超える」オランダで世界初上映、「この映画が最後のつもりで」(映画ナタリー)

2. 6/2週発表の新作「ホラー映画」トレーラー


THE SOUND

2025年6月27日より劇場およびデジタルで公開

監督:ブレンダン・ディヴェイン

出演:マーク・ヒルズ、レイチェル・フィニンガー、ニコラス・バルーディ、ジョスリン・ヒュードン、ウィリアム・フィクナー、クリスティーナ・カークマン、ジョリーン・ケイ、デヴィッド・クレノン、カイル・ガス、ヘイゼル・フィンドレー、ブレット・ハリントン、エイドリアン・バリンジャー、アレックス・オノルドほか


概要、あらすじ:


「世界トップクラスの登山家グループが、数十年もの間封鎖されていた謎の岩壁「禁断の壁」への登頂を許可され、そのチャレンジを始める。メンバーの中には、63年前に祖父が不運な挑戦をしたショーンもいる。


ところが彼らは登頂中、邪悪な力と遭遇する。


地上数百フィートの高所で、彼らの冒険は瞬く間に凄惨な生存競争へと変貌していく。」


(From 「Bloody Disgusting」2025/6/2)

BARK

2025年6月13日よりデジタルリリース

監督:マーク・ショーラーマン

出演:マイケル・ウェストン、AJ・バックリーほか


概要、あらすじ:


「カリスマ性あふれる人柄で人々の注目を集めるノーラン・ベントレー。彼は人里離れた森の真ん中で目を覚ます。


木に縛られた彼は、どうやってここに辿り着いたのか全く思い出せない。が刻々と時間が刻々と過ぎていく中で謎の人物が現れる。


そしていつしか彼は過去の悪魔と向き合い、悪夢から抜け出すための道を見つけ、生き延びるために戦うことになる。」


(From 「Bloody Disgusting」2025/6/2)

『The Man in My Basement』

2025年秋に劇場とHuluで公開

監督:ナディア・ラティフ

出演:コリー・ホーキンス、ウィレム・デフォー、アナ・ディオプ、ジョナサン・アジャイ、ガーシュウィン・ユースタシュ・ジュニア、パメラ・ノムヴェテ、タマラ・ローランスほか

概要、あらすじ:

2004年に出版された、ウォルター・モズレーの人気小説を原作としたスリラー映画。


「ニューヨーク州サグハーバーのアフリカ系アメリカ人居住区に住むチャールズ・ブレイキーは、職を失い、運も尽き、先祖代々の家の差し押さえ寸前だった。


ところが謎めいた実業家アニストン・ベネットがドアをノックし、奇妙だが儲かる提案を持ちかける。埃っぽい地下室を夏の間貸し出せば、借金を完済できるだけの金が手に入るというのだ。


これ幸いとチャールズがそれを受け入れるが、彼は家族の亡霊と対峙する恐ろしい道へと導かれ、彼らを恐ろしいパズルに閉じ込めることになる。


その中心にあるのは人種、つまり彼らのトラウマの源であり、すべての悪の根源だった。」


(From 「Bloody Disgusting」2025/6/5 )

ICK

2025年7月24日木曜日から1週間、ニューヨークとロサンゼルスの特定の劇場で『イック』を上映し、その後、7月27日から29日まで全国の劇場に拡大上映

監督:ジョセフ・カーン

出演:ブランドン・ラウス、マリーナ・ワイズマン、ミーナ・スヴァーリほか

概要、あらすじ:


「20年近くもの間、俗に『イック』と呼ばれる粘り気のある蔓のような植物が、アメリカの生活の隅々にまで穏やかに忍び寄ってくる。


イーストブルックという小さな町の住民たちは、その存在に無関心だった。例外は、高校時代のフットボールのスター選手から不運な理科教師になったハンクと、皮肉屋で鋭い洞察力を持つ教え子のグレース。


二人はグレースの母ステイシーがかたくなに守ってきた秘密と、イックがいまにも恐ろしい大混乱を巻き起こすのではないかという互いの疑念によって、行動を共にすることになる」


(From 「Bloody Disgusting」2025/6/5 )


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