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【トピックス&トレーラー】ホラーかわら版 5/19週 日本の「ツッパリ」に対峙する海外の「不良」!?の話から…

  • 執筆者の写真: 黒野でみを
    黒野でみを
  • 5月28日
  • 読了時間: 9分

いよいよ暑くなってまいりましたなぁ…そんな中でも気になるのが、朝晩の寒暖差。ここ数年で、こんなに朝と昼の気温差が大きかった時期ってあっただろうか?夜は布団にくるまってないと寒くて…という感じなのに、日が昇ると強烈な暑さ。ああ、地球の環境も大きく変わっているのかなぁ…などと思いつつも、それはさておいて体調を崩しやすい時期であります。くれぐれもお体気をつけてお過ごしくださいませ。

先週、先々週となんと「ツッパリ」という言葉でネタを展開するという離れ業(?)をやってのけてきたわけですが、このテーマを引っ張り出してきたきっかけは80年代という、個人的に重要なポイントに言及するという意味でのことでありました。


ここで一つ「ホラー映画と音楽」というテーマで、印象的なポイントを挙げてみたいと思います。80年代ホラーというと、個人的にまずパッと頭に浮かぶのが「ヘヴィ・メタル」と呼ばれる音楽。


あまり詳しくない方からしてみれば、邦楽だとX Japanとか聖飢魔Ⅱ、海外だとMETALLICAとか…近年ではどんなものがメインとなっているのでしょうかね。しかしとにかく、このサウンドと「ホラー映画」の親和性という点は、注目すべきところではないかと思います。


まず80年代ホラー映画、代表的な主題歌として採用された作品として、あの『エルム街の悪夢』シリーズ第三作『エルム街の悪夢3 惨劇の館(原題:A Nightmare on Elm Street 3: Dream Warriors』があります。


この作品に採用されたのは、80年代ヘヴィ・メタルバンドの代表格の一つであるドッケン(DOKKEN)Dream Warriorsでありました。



この曲をはじめ、80年代に発表されたホラー映画はやたらとギュイーン!とけたたましく鳴り響くギターの音、脳天を突き破りそうなシャウト、地響きのようなドラムとベースという強烈なサウンドを音楽とするものが多く登場してきました。


ドッケンはアメリカ・カリフォルニアはロサンゼルスで発生した「LA METAL」と呼ばれる大きなムーブメントを代表する1バンド。このムーブメントは、当時イギリスからアメリカへ侵攻してきた「British Invasion」という音楽的ムーブメントに、ロックという音楽でいかに波に乗るか、あるいは波からはみ出して目立つかというところに必死で、悪戦苦闘の末に登場したムーブメント、と考えることもできるでしょう。


とどのつまりは、何らかの枠からはみ出す、慣習から外れて新たなものを見出すという点において、ある意味日本の「ツッパリ」に通ずるものがあるのでは?なんて強引なことを言ってみたり(笑)。いやでも、 意外にこの「LA METAL」と呼ばれるジャンルはヘヴィ・メタルの中でも、どちらかというと退廃的な印象があることから「グラムメタル」などと呼ばれることもあり、「カッコいい不良」的なイメージからいえば必ずしも「ツッパリ」とそれほど遠くないといえるところも、ある気がします。


このテーマについてはいずれコラムとして執筆してみたいと考えているところですが、音楽イメージ、歴史的なタイミングなど、どこか強い関係を持つ要因はさまざまにあることが考えられます。皆さんも一度、注目してみてはいかがでしょう?



さて、今回のかわら版。今回はある意味「告白系」というか(笑)。過去作に対する製作側の、今だから言える本音的な話題。一方でメタバースネタが1本、これはなかなか面白いものですゾ!


トレーラーは今回、サスペンス系が集まりました。その一方で異色の中国SF映画、あの『エブエブ』を彷彿するなかなか「マルチバース」的なカオス作品!見応えありそうです!


1. 5 /19週の「ホラー映画」トピックス



今回1つ目のトピックスは、新作公開中の『ファイナル・ディスティネーション』シリーズについて。


公開から16年経ったシリーズ第四作『ファイナル・デスティネーション』について、シリーズプロデューサーのクレイグ・ペリーは 近日発売予定の著書『S creaming and Conjuring: The Resurrection and Unstoppable Rise of the Modern Horror Movie』の中で、脚本家のクラーク・コリスに率直に語り、ペリーは精彩を欠いた第4作は「最低」だと認めているといいます。


『Entertainment Weekly』誌は、9月2日に発売されるこの本からの抜粋を公開。クレイグ・ペリーは著書の中でコリスにこう語っているそうです。


「4作目は全く良くなかったと思う。というか、ひどい出来だった。でも、5作目で挽回できるほどには成功した」


まあ公開から16年も過ぎると、つい本音も出ちゃうのですかねぇ…つまりは大衆ウケしたネタについて、儲けがあるからとつまらぬものを作ってしまった、ということなのか…でも個人的には、このシリーズで最も印象に残っているのはこの作品の中のシーンなんですよねぇ…面白い作品だったとも思うのですが…

次はギルレモ・デル・トロ監督の新作について。Netflixで11月に配信開始となる新作『フランケンシュタイン』に関し、Variety誌のインタビューで「本作をホラー映画とは考えていない」と語ったといいます。


監督は、週末に開催されたカンヌ映画祭でこう語ったそうです。


「先日、ある人に『この映画には本当に怖いシーンがあるんですか?』と聞かれました。初めて、その点について考えてみました。


これは私にとって感情的な物語です。何よりも個人的なものです。父親であること、息子であることについて問いかけているんです。ホラー映画を作るつもりはありません。絶対に。そういうことをやろうとしているわけでもありません


私にとってこれは信じられないほど感情的な映画だと言えます」


世界三大モンスターの一角を担う「フランケンシュタイン」でありますが、確かにこれまで発表されてきた映画はどこか「ホラー」という感じではなく、このコメントはごく自然なことだな、という気もします。それはそれとして、やはり巨匠の映画、期待したいものであります!


続いてはちょっと意外なネタ、『ショーン・オブ・ザ・デッド』について。


作品で主演を務めたサイモン・ペッグがReddit AMAで、続編が作られる可能性が低い理由を説明したそうです。そのコメントは、以下の通り。


「そのままにしておくのが一番だと思います。リブートする意味はないと思います。物語の中には、始まり、中間、終わりだけしかないものもあります。それに、続編で困るのは、別の物語を始めるために、前作の結末を元に戻さなければならないことです。


『ミッション:インポッシブル』やスーパーヒーローものの映画、あるいは『スタートレック』のような作品は、冒険が続くからこそうまくいくんです。でも『ショーン・オブ・ザ・デッド』では、ショーンはどこかで始まり、どこかで終わるというストーリー展開があります。そして、私たちはその終わり方に満足しています。


そして、ああいう映画を続編にすると、結局はオリジナルを台無しにしてしまうこともあると思うんです。なぜなら、オリジナルをもう一度観た時に、『ああ、また別のことを経験するんだ』と思ってしまうからです。結末はもはや意味をなさなくなってしまうんです」


はたしてこの作品の続編を求める声があったのかどうか…このペッグのコメントはすごく正論を述べているような気もします。続編に何が求められるのか?それがなければ続編など生まれないような気もしますし…


そして今回のラストはブラムハウスについて。なんとMetaの協力のもと、Meta Horizo​​n の没入型仮想ホラー体験エリアであるBlumhouse Horrorverse を立ち上げたというニュースであります。


ホラー映画の世界に足を踏み入れたような気分を味わえるように設計されたこのソーシャル スペースでは、ミニゲームやアクティビティなどを通じて『M3GAN』、『パージ』、『ウルフマン』、『ブラック フォン』、『ハッピー デス デイ』などの映画の世界を体験できます。


実際に私も体験してみましたが、操作方法などの認識に課題は感じられるものの、なんだかユニークなテーマパークに足を踏み入れてしまったような、楽しい雰囲気が感じられるもの。こういったサイトが今後どんどん増えていくのだな、とちょっと楽しみになってくるところであります!


URL:


今回は以上!


引用:


「最悪だ」 - フランチャイズプロデューサーが『ファイナル・デスティネーション』について率直な感想を語る(2025/5/19)


「ホラー映画は撮らない」―ギレルモ・デル・トロ監督、感動の『フランケンシュタイン』予告(2025/5/19)


サイモン・ペッグ、『ショーン・オブ・ザ・デッド』続編に出演しない理由を説明(2025/5/21)


「ブラムハウス・ホラーバース」の没入型バーチャル体験がMeta Horizo​​nで開始(2025/5/22)

2. 5 /19週発表の新作「ホラー映画」トレーラー


Alma & the Wolf

2025年6月20日よりリパブリック・ピクチャーズより一部の劇場とデジタルで公開

監督:マイケル・パトリック・ジャン

出演:イーサン・エンブリー、リー・ジュン・リー、ジェレミー・ハリス、ルーカス・ジャン、ベス・マローン、ケヴィン・アリソン、アレクサンドラ・ドーク、マザー・ジッケルほか


概要、あらすじ:


「猛獣の襲撃を受け、スパイラル・クリークにパラノイアが蔓延する。


一方、レン・アコード副保安官はその現場に接近すると、彼の息子が姿を消すとともに現実が崩壊し始める……。」


(From 「Bloody Disgusting」2025/5/19)


Mauler

デジタル配信中

監督:テレンス・バーニー・ハインズ

出演:ケイト・ノエル、スカイラー・ペルドモ、セバスチャン・ベタンクール、サラ・シバーソン、ジェイデン・スティス、ターニャ・シャンポー、ブレック・カディほか


概要、あらすじ:


「金に困り果てた5人の友人たちは、幽霊屋敷で2万5千ドルのダークウェブコンテストに参加する。


しかし、そこにはスレッジハンマーで彼らを攻撃する2メートル級の宗教狂信者が。


幽霊屋敷はもはや金銭ではなく、生き残りをかけた戦いの場へと変貌していく……。」


(From 「Bloody Disgusting」2025/5/20)


The Matriarch

2025年6月10日にVOD でリリース

監督:ジェイデン・クレイトン

出演:ジュリエット・グリーンフィールド、ケイト・ローガン、アンディ・スパーノンほか

概要、あらすじ:


「13歳のミッシー・テイラーは、オーストラリアの田舎で麻薬中毒の母親アネットと暮らしている。


しかしアネットのボーイフレンド、トレントが刑務所から出所し、ミッシーの家に引っ越してきたことで、彼はミッシーにとって脅威となる。


ミッシーは自己防衛のためトレントを殺害、しかしアネットは娘に反旗を翻してしまう。


ミッシーの忍耐力と生き抜く意志が試される、痛ましい追撃が始まる……。」


(From 「Bloody Disgusting」2025/5/21)

Pins and Needles

2025年6月24日にVODで配信

監督:ジェームズ・ヴィルヌーヴ

出演:チェルシー・クラーク、ライアン・マクドナルド、ケイト・コーベット、ダニエル・グラヴェル、ダミアン・ロメオほか

概要、あらすじ:


「キャンパスへの帰り道は、何事もなく順調に終わるはずだったが、思いがけず悪夢と化す。糖尿病を患う生物学大学院生のマックスは、邪悪な新時代の健康増進実験に巻き込まれてしまうのだ。


インスリンの供給が減り続ける中、マックスは命がけの『猫とネズミ』のゲームに巻き込まれる。


どんな犠牲を払ってでも脱出しなければ、富裕層や特権階級の寿命を延ばすための次の実験台となってしまう……。」

(From 「Bloody Disgusting」2025/5/24 )

『Escape from the 21st Century』

2025年6月9日に一部の劇場で公開

監督:ヤン・リー

出演:張若雲、鍾淑熙、ヤン・ソン、リー・チェンハオ、ウー・シャオリアン、朱燕曼子、ウェン・ジェンロンほか

概要、あらすじ:


「くしゃみ一つで20年後の未来へ行き来できる力を持つ三人の友人の物語。


しかし、未来は彼らの期待ほど明るくなく、彼らは世界を救うという責任を担わされることになる。」

(From 「Bloody Disgusting」2025/5/21 )


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