【トピックス&トレーラー】ホラーかわら版 5/12週 先週に引き続き『ツッパリ』の話!時代を考える上で重要なキーワードであると…
- 黒野でみを
- 5月22日
- 読了時間: 9分

考えてみると、5月という時期はなかなかに難しいときであります。前半はゴールデンウィークという時期にありながら、なにかその休みの時間をツケとして後半に払わなければならないかのように追い込まれるという(笑)。
いや、暑い時期がやってくる!と思ったら梅雨で気温が下がったり、また暑いからと室内では空調も使い始める時期で体調を崩しやすい時期でもあります。
また3月期の決算が終わり、新年度の4月はまだゆっくり始動、そして本格始動という時期にもあたりながらそんな季節的にも厳しい環境にあるわけで、5月病なんて現象もある意味納得できる要因もあるわけです。まあくれぐれも皆さま、ご自愛くださいませ。
今日は先週に続いて「ツッパリ」という言葉の意味について考えてみたいと思います。
実は先週、ふとラジオを聴いているとちょうどあの横浜銀蝿の曲が流れ、ラジオパーソナリティーがこの「ツッパリ」という言葉に関するトークを繰り広げていました。
「あなた、この『ツッパリ』という言葉の説明、自分の子供にできます?」
「う~ん、まあ…『ツッパリ』いうたら…そりゃぁ…『ツッパリ』よねぇ…」
なんだかよくわからない会話でしたが(笑)、つまりうまく説明できないということなのでしょうな。実際、頭の中で考えても、誰もが説明は難しいのではないでしょうか。
私自身も考えてみたいのですが、「ツッパリ」というのは、いわゆる学校の生徒という立場において「不良」と呼ばれる学生の一種、みたいなものかと考えます。
不良といっても、実はいろんな不良がいる。「ツッパリ」は「学校の制度などにおいて、ある意味不条理だ、と思えるような決まりや習わしに対して、敢えて正面から力で反抗する」不良ではないかと。つまり目に見えるように「ツッパ」って反抗する潔い不良(?)、みたいな感じではないでしょうか。
不良、というと親の立場で見ると一括りになるかもしれませんが、今の不良は「ツッパリ」と比べると、どちらかというと複雑で陰険な感じ。影で陰湿な方法で誰かを脅し、イジメる。「ツッパリ」は悪いことをしても、どこか誰かが愛してくれるところがあるけど、今の悪いヤツかどうかを隠しているような不良は、誰も愛してくれないような気もします。
その意味ではやはり「ツッパリ」という存在には一つのステータスがあるわけで、今もあの80年代の時代の一端、日本の一端にあったアイコンのような存在であったようにも思うわけであり、時代を考える上で欠かすことのできない要素の一つだったのではないか、とも思うわけです。
ん?なんかまた難しい話になってしまいましたか…申し訳ありません…
さて、今回のかわら版でありますが、すいません…ちょっと短めの更新で進めます。
実は「しんどくて更新が追いつかないので、て、手○きを…」と…は決して言えないのですが。あ、言っちゃった(笑)
但し、少し新たな方向性でホラーのトピックスをお伝えできればと思います。特に気になるニュース、ビッグタイトルのトピックスを拾うのも面白いのですが、個人的に以前から気になっているのが、アジア圏内やアメリカ、ヨーロッパ以外の国から発表されるホラー。
メインストリームの作品とは少し異なる視点が垣間見えたり、意外に映像に力を入れていたりとなかなか見ごたえのある作品が近年顕著に発表されており、興味深いところ。そこで、いいタイミングで該当する作品をまとめて紹介してみたいと思います。
トレーラーはあの『プレデター』のアニメ版に1990年代ホラーのドキュメンタリー、南北戦争時代劇のモンスターホラーなどと、ひと捻りふた捻りとかなり捻りの利いた作品が出そろっております!
1. 5 /12週の「アジアン・ホラー映画」トピックス
今回1つ目のトピックスは、インドネシアより。
『Creature from the Black Lagoon』にインスパイアされたクリーチャー映画『Orang Ikan』を手掛けたインドネシア人映画監督マイク・ウィルアンが発表する最新作
『Melati: Revenge in Blood』。Deadlineがその初ビジュアルを公開しています。
主演はアレクサンドラ・ゴッタルドとドウィ・サソノは、2023年の TVミニシリーズ「Losmen Melati」を基にしたホラー。アレクサンドラ・ゴッタルド とドウィ・サソノが主演を努めます。
報道によると、あらすじは以下の通り。
「『Melati: Revenge in Blood』は、幽霊屋敷から唯一脱出した男性・ファディルの物語。
生き残ったものの、メラティに呪いをかけられていたことに気づくファディル。
メラティは宿屋の闇の呪いを操り、永遠の命と蘇りの力を得る。
復讐に燃えるファディルは、自分を苦しめた張本人を追い詰めるため、殺し屋の部隊を結成する。
しかしファディルが宿屋の蘇生の力について知ったことで、妻を連れ戻したいという思いが芽生え、メラティらとの激しい戦いが始まっていく」
ちなみにウィルアン監督が発表した『Orang Ikan』は東京国際映画祭でも上映された作品。「おディーン様」ことディーン・フジオカが出演しており、戦時中のモンスター映画ということで、近年の東南アジア系ホラーのメインストリーム敵作品であります。こちらも日本で公開されないかな〜と期待。
次は『ファイナル・エクスプレス』シリーズを手掛けた韓国のヨン・サンホ監督に関するニュース。Variety誌の報道によるとヨン監督は、2026年公開予定の韓国ホラー・スリラー映画『 Colony』を制作中とのことであります。
この物語は「急速に変異するウイルスが感染者を変容させ、バイオテクノロジー会議が大混乱。当局は生存者を閉じ込めたまま施設を封鎖せざるを得なくなる状況に陥る
というパニック状況を描いたもの。作品のキャッチフレーズは「ウイルスが蔓延するにつれ、秩序が変化し始める。」
ジャンナ・ジュン、ク・ギョファン、チ・チャンウク、シン・ヒョンビンらが出演とのことです。世界的にも高い評価を得ている韓国ホラー。この作品もかなり期待大!であります。
次はインドネシアの超常現象ホラー映画『Soul Reaper』 (原題:Respati)。他人の夢に入り込む能力を持つティーンエイジャーが登場、夢の中で暗い霊が人々の命を奪うのを目撃し、それが現実世界で起こっている不審な死と関係があることに気づいて…という物語。
インドネシアのシダルタ・タタ監督が手掛けたこの作品にはデヴァノ・ダネンドラ、ケイシャ・レヴロンカ、ミカ・ヘルナン、ブディ・ロス、ファジャール・ヌグラ、ラトゥ・フェリシャらが出演しています。
参照記事にもありますが、「アジア版『エルム街の悪夢』」という印象の本作。特殊効果の技術も見事で、見ごたえの有りそうな作品であり、こちらもぜひ拝見したい作品であります!
そして今回最後の作品、今度は「日本」であります!
Variety誌は、XYZフィルムズが映画『Never After Dark』の日本国外における全世界での販売権を取得したと報じました。
この日本語のホラー映画は「霊媒師が通常の悪魔祓いを行うために日本の田舎の奥地まで旅し、最も恐ろしい敵である生者と対峙することになる」という物語。「日本の田舎で撮影されたこの映画は、日本のトップクラスの職人による美術デザインと実写効果を特徴としている」と報じられています。
主演はあの『将軍』に出演した穂志もえか。監督はデイブ・ボイル。日本の公開は来年になる予定とのことで、「日本映画」ではないものの日本というワードが中心にもあり、期待したいところでもあります。
また日本ということでついでに…というと失礼ですが、2024年公開の映画『みなに幸あれ』が、2025年4月3日~6日にかけてアメリカのニュー・オーリンズで行われたオーバールック映画祭にて「最恐作品賞」を受賞したそうです。
日本における「ホラー」の、今の姿を描いたようなこの作品。多くの人がトラウマになりそうなストーリーで人々に強烈な印象を植え付けましたが、やはり世界的に見てもインパクト大であると、日本のホラーファンにとっては誇らしくも見えるところであります。
今回は以上であります!
引用:
『Melati: Revenge in Blood,』 - 『Orang Ikan』監督によるインドネシアのホラー映画より初画像(2025/5/12)
『ファイナル・エクスプレス』シリーズのヨン・サンホ監督、ウイルススリラー『Colony』を監督(2025/5/13)
『Soul Reaper』はインドネシア版『エルム街の悪夢』のようだ [独占予告編](2025/5/15)
映画『Never After Dark』 – 星萌香が日本の超自然ホラー映画に主演(2025/5/16)
『みなに幸あれ』−Shudder製作の日本のホラー映画が「世界最恐作品賞」を受賞したのには理由がある(2025/5/20)
2. 5 /12週発表の新作「ホラー映画」トレーラー
『Bleeding』
2025年6月10日よりSCREAMBOXにて配信開始
監督:アンドリュー・ベル
出演:ジョン・R・ハウリー、ジャスパー・ジョーンズ、トリ・ウォン、ジェイ・ダン、クロエ・シレーヌほか
概要、あらすじ:
「吸血鬼の血が麻薬として採取される世界。
ある日二人の若者が、その凶悪な売人から逃亡を図る。
絶望的とも思われた彼らだったが、その逃亡の途に一軒の空き家を発見、そこに逃げ込む。
そして彼らはそこで、閉じ込められて眠っている少女を発見し…」
(From 「Bloody Disgusting」2025/5/12)
『Resurrection Road』
2025年6月6日より一部の劇場、オンデマンド、デジタル配信で公開
監督:アシュリー・ケイヒル
出演:マルコム・グッドウィン、ファーリー・マック、トリアナ・ブラウン、オケア・エメ・アクワリ、ランドール・J・ベーコン、ジェフ・ダニエル・フィリップス、マイケル・マドセンほか
概要、あらすじ:
アメリカ史上最も詳細に記録された悪魔祓い事件であるシュミット事件に基づき、 教会の認可を受け作られた物語。
「南北戦争の激戦の最中。
元奴隷のバラバスに率いられた6人の黒人兵士からなる精鋭部隊が、アーカンソー州の荒野の奥深くに隠された、厳重に警備された南軍の砦への潜入という、決死の任務へと駆り出される。
これまでにもチームが派遣されたことはあるが、生き延びた者はいない…
彼らの目的は砦の長距離砲を破壊し、戦況を一変させること。しかし敵地へと深く踏み込むにつれ、任務は恐ろしい展開を迎える。
兵士たちは森の奥深くに埋もれた暗く不吉な秘密を発見する。それは彼らの勇気、忠誠心、そして生き残る意志をかつてないほど試すものとなる」
(From 「Bloody Disgusting」2025/5/12)
『Predator: Killer of Killers』
2025年6月6日よりHuluで配信開始
監督:ダン・トラクテンバーグ
概要、あらすじ:
古典的なアクションホラー『プレデター』シリーズのアンソロジー映画。
(From 「Bloody Disgusting」2025/5/19)
『In Search of Darkness: 1995-1999』
メディア販売:2025年6月9日まで予約受付中
監督:デイビッド・ワイナー
概要、あらすじ:
高く評価されているホラードキュメンタリーシリーズ『In Search of Darkness』の製作者CREATORVCが、90年代への徹底的な探求を締めくくる血みどろのドキュメンタリー作品。
脚本家/監督のデイビッド・ワイナーは、90年代後半の象徴的なホラーに深く潜り込み、『スクリーム』、『ラスト・サマー』『ザ・クラフト』、『ハロウィンH20』、『チャッキーの花嫁』、『マウス・オブ・マッドネス』、『セブン』や『フロム・ダスク・ティル・ドーン』、『シックス・センス』、『リング』『テイルズ・フロム・ザ・フッド』やファウンドフッテージ現象『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』などを解体し再文脈化、再構成する。
(From 「Bloody Disgusting」2025/5/15 )
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