
昨年、当サイトでも紹介したタイのホラー映画『Operation Undead』が、4月18日より邦題『哭戦 オペレーション・アンデッド』日本でも公開されることが決定しました。
ホラージャンルではその表現力の秀逸さで近年大きな注目を集める東南アジアより登場したこの作品。第二次世界大戦の知られざる闇に迫るテーマに触れながらも、しっかりと人間ドラマを描いた物語として、要注目の作品であります!
作品概要

第二次世界大戦中のタイを舞台に生ける屍と化した少年兵たちを、その家族や周辺の人間との愛情の念や戦争に向けた怒りなどの感情を交え、インパクト十分のグロテスク描写で描いた物語。本国タイで初登場第2位の大ヒットを記録しました。
主演は、世界的大ヒットとなった『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』や、TVドラマ「愛の香り~I Feel You Linger In The Air~」等に出演を果たしているタイの人気俳優ノンクンことチャーノン・サンティナトーンクン。彼を中心にタイの若手実力派俳優たちが多く起用されています。また現在タイを拠点として活躍する日本人俳優、大関正義も出演を果たしています。
原題:ช.พ.๑ สมรภูมิคืนชีพ(英題:Operation Undead)
監督:コム・コンキアート・コムシリ監督
出演:チャーノン・サンティナトーンクン、アワット・ラタナピンター、スピチャー・サンカチンダー、大関正義
2024年製作/110分/R15+/タイ
制作会社:IFAメディアプロダクション、コンキアットプロダクション
提供:ニューセレクト
配給:アルバトロス・フィルム
劇場公開日:2025年4月18日より全国ロードショー!
あらすじ
戦況の緊張が世界中に飛び火していた第二次世界大戦下の1941年、タイのチュムポーン県。この時、メック軍曹(チャノン・サンティナ・トンク)と弟のモック(アヴァラタナ・ピンタ)の関係も非常に緊張していた。
ある日モックは、日本軍と戦うために最前線に徴兵される。
彼らは日本軍が秘密の生物兵器を持って上陸してきたことを知らず、その犠牲に。そして感染して人を食べるゾンビと化してしまう。
一方でメックは、感染した変異生物を殲滅する任務を受けることに…。
ここが期待ポイント!
何かに追われ必死の思いで逃げ続ける兵士たち。その人の群れは一人、また一人と姿を消し、最後に残った一人の兵士は、なんと底なし沼にはまる羽目に。絶叫もむなしく沈んでいく彼の手を取り、引き上げたのは…
近年のゾンビ映画で、ここまで「怖い」と感じさせるゾンビ描写をしっかりと行っている作品もあまり見られないのではないでしょうか。ホラー作品の映像としては高い水準であるとも思われ、完成度、インパクトには十分に期待できるところであります。
一方、邦題にある「哭戦」という言葉を見ると、近年公開された台湾のホラー『哭悲/THE SADNESS』を思い出される方もいるのではないでしょうか。
「哭」とは、「大声で泣く」「泣きさけぶ」、あるいは「人の死を悲しんで泣きさけぶ儀式」という意味を示します。言葉からすると悲痛の思いで戦うという、非常にドラマティックな物語を想起させるところでもあります。
1月に公開された映画『アンデッド/愛しき者の不在』など、ゾンビ映画は近年、いわゆる「怖い」という表現を敢えて外すような、異なる視点で物語を構成する作品も多く登場する傾向も見られるところでありますが、一方で本作はどちらかというとゾンビのメインストリームを狙った方向性も感じられ、深い人間ドラマも堪能できるエンタテインメント作品として、かなり楽しみな作品であるといえるでしょう。
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